プロフィール
兵庫県在住の60代男性薬剤師の方に、これまでのキャリアと転職経験についてお話を伺いました。この方は社会人としてのキャリアを32年にわたり積み、薬剤師としては15年の経験を持つという非常に豊富な経験をお持ちです。新卒でパナソニックに入社し、25年間勤務された後、早期退職を選び、さらに三井倉庫に転職されました。その後、複数の製造販売業を経て、現職に至るまでのキャリアを築かれました。
キャリアパスは非常に特徴的で、パナソニックという大手企業での長年の勤務を経て、新たなステージに進んだ形です。25年間という長い期間、同じ企業で働き続けることは、並大抵のことではありません。パナソニックでのキャリアを築き上げ、そこでの業務経験やスキルを磨いてこられたことは、転職活動にも大きく寄与したことでしょう。
転職前後のステータス比較
項目 | 転職前 | 転職後 |
---|---|---|
勤務地 | 滋賀県 | 兵庫県 |
施設形態 | 企業 | 企業 |
年間休日 | 124日 | 140日 |
役職 | 部長 | 品質保証・薬事部長 |
年収 | 670万円 | 700万円 |
月の勤務時間・残業時間 | 月160時間 残業なし | 月160時間 残業なし |
通勤時間 | 95分 | 65分 |
これを見ると、転職後にはいくつかの重要なポイントで生活が向上していることがわかります。年間休日が124日から140日に増加しており、これはワークライフバランスの改善に寄与しています。年間休日の増加は、仕事とプライベートの両立を図る上で非常に重要な要素です。
また、通勤時間が95分から65分へと大幅に短縮されています。通勤時間が短くなることで、仕事への集中力が向上し、プライベートの時間も増やすことが出来ました。
薬学部を目指した理由は?
薬学部を目指した理由について伺ったところ、「医学部に行けなかったため」という率直な回答が返ってきました。薬学部に進むことが最初の選択肢ではなかったとしても、その後の努力と経験を通じて、自らのキャリアを築き上げました。
前職の仕事内容は?
前職では、企業の部長として、安全管理や承認申請、法令遵守などの業務に従事していました。これらの業務は、企業における薬剤師としての役割を担う上で非常に重要なものであり、特に法令遵守は薬剤師としての職務の根幹を成す部分です。法令遵守に関する業務は、医薬品の安全性を確保するために不可欠であり、その責任は非常に重いものです。
前職の入社理由は?
前職に入社した理由については、「コロナ禍で転職先を探していたため」ということです。コロナ禍の影響で、多くの人が生活や働き方を見直す必要に迫られました。大阪市から滋賀県への通勤を続けていたものの、アフターコロナとなり、通勤の負担が大きくなったため、転職を決意されたとのことです。60代という年齢を考慮すると、通勤時間の長さが身体的な負担となり、その結果として転職を決断するに至ったことは非常に理解しやすい理由です。
転職しようと思った理由は?
転職を決意した理由について伺ったところ、「60歳を超えると通勤が辛くなり、大阪市内では通勤が楽な企業が見つからなかったため、神戸市までエリアを広げて探したところ、ポートアイランドの外資医療機器製造販売業が見つかり転職しました」とのことです。この背景には、年齢を重ねるにつれて通勤が厳しくなるという現実があり、より通勤が楽な企業を探すことが転職の動機となっています。
60歳を超えると、体力的な面での負担が大きくなるため、通勤時間を重視するのは自然な選択です。また、転職活動においてエリアを広げることで、より多くの選択肢を見つけることができたことも、この方の転職活動の成功要因の一つです。特に、神戸市のポートアイランドという新しいエリアでの就職が決まったことは、新たな環境でのチャレンジ精神を持っていることを示しています。
転職活動で心掛けていたことは?
転職活動においては、「60歳を超えているので、少し楽に働けるところを希望しました」。仕事の負担を減らし、より自分の生活にフィットする環境を求める姿勢は、多くの60代の働く人々にとって共感を呼ぶものでしょう。
年齢を重ねるにつれて、仕事の質や内容だけでなく、働く環境や条件も重要な要素となります。この方は、転職活動においても、自分の健康や生活の質を第一に考え、その上で適した職場を探していたことがうかがえます。このような視点は、これからの働き方に対する一つの模範と言えるでしょう。
使った転職サイトは?
LHHアデコ
使って良かった転職サイトは?
使って良かった理由は?
アデコ薬剤師で登録、転職会社との面談にて調剤ではない分野を希望したところ、医療機器業界の転職を扱っているアデコグループのLHHを紹介された。(積極的傾聴ができる転職会社を薦めます。)
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面接を受けた数は?
1社
面接で聞かれた質問は?
自己の業務紹介
業務対応能力についての質問
(薬剤師でない薬事担当がトンチンカンな質問をしたため、質問の本意を探る逆質問を重ねて求めている答えを出した。)
現職への入社の決め手は?
現職に入社を決めた理由については、「阪神神戸三宮駅から直接、甲子園球場に行くので通勤が楽になるため。また自らができない分野はイタリア人社長に説明を行えば、時間コスト計算を概算して外部業者と協業できること」という回答が得られました。このように、通勤の利便性と社内での協力体制が決め手となりました。
通勤の利便性は、働く上で非常に重要です。特に、長年の通勤で疲弊していた彼にとって、通勤時間が短くなることは大きな魅力であったことでしょう。また、社内での協力体制がしっかりしていることも、安心して働ける職場環境を選ぶ上での重要なポイントです。イタリア人社長との協力体制が、彼にとって新たな挑戦をサポートするものとなり、それが入社の決め手となりました。
入社してからのギャップはあった?
入社後のギャップについては、「薬剤師1名体制で様々な業務があり薬機法の法令遵守の徹底が難しい」と感じました。1名体制での業務は、非常に負担が大きく、特に法令遵守を徹底することは簡単なことではありません。しかし、その責任を担うことで、自分自身のスキルをさらに向上させる機会にもなっています。
転職後の仕事内容は?
転職後は、企業の品質保証・薬事部長として、製造販売業の総括製造販売責任者を務めています。これは、薬剤師としての専門知識を活かしつつ、品質保証や薬事の分野での重要な役割を担うポジションです。総括製造販売責任者としての業務は、医薬品や医療機器の品質を確保するために不可欠であり、その責任は非常に重いものです。
転職して良かったこと
転職後、特に良かったと感じている点については、「パナソニックで勤務していた頃の労働条件を手に入れることができたことです(60歳を超えているので給与は下がっています)。終業後は阪神タイガースファンを堪能できて、通勤時間が短くなりました。また、基本残業がないので神戸三宮から直接、甲子園球場に行けます」とのことです。このように、給与面での若干の減少はあるものの、通勤時間の短縮や趣味の充実など、生活の質が向上している点が転職の成功要因となっています。
通勤時間が短くなることで、プライベートの時間が増え、趣味に費やす時間も確保できるようになったことは、非常に大きなメリットです。特に、阪神タイガースファンとしての時間を堪能できることが、彼にとっては大きな喜びとなっていることでしょう。このように、生活全体が充実したものとなり、転職の選択が正しかったことを実感しています。
これから転職活動をする方に向けて
薬剤師の転職は広い視野で活動されると良いと思います。特に、企業薬剤師は今後、求められる分野が医薬品のみではなく医療機器分野に拡大していきます。調剤転職サイトではないところにも登録することをおすすめします。