転職した薬剤師のプロフィール(アイン薬局→ドラッグストア)
今回は、30代半ばの薬剤師の方に転職経験について詳しくお話を伺いました。この方は、アイン薬局で一般薬剤師として働いていましたが、結婚を機に給与の向上を目指し、調剤併設のドラッグストアへと転職されました。転職に至るまでの経緯や、転職後の仕事内容、感じたギャップなどについて、詳細にご紹介していきます。
転職前後のステータス比較
項目 | 転職前 | 転職後 |
---|---|---|
施設形態or企業名 | アイン薬局 | ドラッグストア (調剤併設店) |
年間休日 | 120日 | 110日 |
役職 | 一般薬剤師 | 一般薬剤師 |
年収 | 350万円 | 610万円 |
月の勤務時間・残業時間 | 160時間/月 残業なし | 168時間か172時間 残業10時間/月 |
通勤時間 | 40分 | 40分 |
薬学部を目指した理由は?
薬学部を目指した理由について伺うと、母親が薬剤師をしていた影響が非常に大きかったそうです。幼い頃から、母親の仕事を見て育ち、その姿に憧れを抱いたことがきっかけで、自然と薬剤師を目指すようになりました。家庭の中で、薬剤師としての仕事の話を聞く機会が多く、医療に携わることの重要性ややりがいについて深く理解することができたといいます。そのため、進路を選ぶ際にも迷いなく薬学部を選び、母親と同じ道を歩むことを決意しました。家族の影響が強かったこともあり、薬剤師という職業に対して、自然な流れで興味を持ち、将来的に自分も同じように患者さんの健康をサポートする仕事をしたいと強く思うようになりました。
前職の仕事内容は?
前職であるアイン薬局での仕事内容について詳しく伺いました。アイン薬局では、一般薬剤師として調剤薬局の業務全般に従事していました。具体的には、処方箋に基づく調剤業務、患者さんへの服薬指導、薬歴管理、薬剤の在庫管理などを行っていました。また、他のスタッフと協力しながら、薬局内でのオペレーションを円滑に進める役割も担っていました。管理薬剤師や薬局長といった役職には就いておらず、主に現場での業務に集中して取り組んでいたそうです。このように、現場での実務経験を積みながらも、次第にキャリアアップや収入面での向上を考えるようになり、転職を決意するに至りました。
前職の入社理由は?
アイン薬局に入社した理由について伺うと、大きな病院の門前薬局で経験を積みたいと考えていたからだそうです。特に、様々な処方箋を扱うことで薬剤師としてのスキルを幅広く磨ける環境に魅力を感じたとのことです。病院薬剤師としてのキャリアも一時は検討しましたが、最終的には複数の薬局で多様な経験を積むことができるという点に魅力を感じ、アイン薬局に入社することを決めました。また、アイン薬局は全国展開している企業であり、企業としての安定性や規模の大きさも、安心して働ける要因の一つでした。新卒からこのような大手の調剤薬局でキャリアをスタートさせることで、自分のスキルを磨きたいという強い意志がありました。
転職しようと思った理由は?
最も大きな要因は昇給や給与水準に対する不満でした。アイン薬局での年収は350万円と、生活を維持するには十分ではありましたが、結婚を機に将来のライフプランを見直す中で、より高い給与を得る必要性を感じるようになったといいます。そのため、給与アップが見込める職場を求めて転職を考えるようになりました。特に、調剤併設のドラッグストアは、一般的に年収が高めに設定されていることが多く、その点に大きな魅力を感じました。また、薬剤師としてのキャリアを維持しつつ、より良い生活基盤を築くために、転職を決意しました。
転職活動で心掛けていたことは
前職の年収が350万円であったため、年収450万円以上を目指し、その条件を満たす企業を中心に選考を進めました。また、前職では長期の応援勤務が頻繁にあり、1ヶ月間他の店舗に派遣されることもあったため、そのような応援がない職場を希望していました。このように、自分の生活や仕事に対する希望条件を明確にし、それに合致する企業を探すことを最優先にして転職活動を行いました。特に、年収アップを重視した選択をしたことで、転職後の生活がより安定することを期待していました。
使った転職サイトは?
使って良かった転職サイトは?
その理由は?
親身になって希望の転職先を提案してくれたり、案件がいつでも見やすかったりと、とても使いやすかったです。今回はファルマスタッフの紹介で入社しませんでしたが、次の転職でもぜひ利用したいと思いました。
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面接を受けた数は?
転職活動中に受けた面接は1社のみでした。この1社に絞った理由は、友人が多く働いている企業であり、事前に社風や業務内容、人間関係についての情報を得ていたため、他の企業と比較する必要がないと感じたからです。友人たちから直接聞いた情報をもとに、自分に合った職場だと確信し、面接に臨みました。面接では、自己紹介や転職理由、今後のキャリアビジョンについて話しましたが、事前に十分な情報を得ていたこともあり、面接は非常にスムーズに進みました。
面接で聞かれた質問は?
面接では、いくつかの質問を受けましたが、特に印象に残っている質問についてお話しいただきました。まず、なぜこの企業を選んだのか、転職を決意した理由は何か、またどのような薬剤師になりたいのか、といった質問がありました。これに対して、給与アップを目的とした転職であることを正直に伝えましたが、同時に、薬剤師としてのスキルをさらに向上させたいという意欲も示しました。また、入社後にどのような経験を積みたいか、在宅業務についての経験はあるかといった具体的な質問にも答え、自己のキャリアビジョンを明確に伝えました。このように、事前にしっかりと準備をしていたため、面接は順調に進みました。
現職への入社の決め手は?
現職であるドラッグストアへの入社を決めた理由についても詳しく伺いました。決め手となったのは、友人が多く働いている企業であり、社風や働き方、さらにはOTC(一般用医薬品)についての取り組みや人間関係について、事前に詳しく知ることができたからです。特に、人間関係が良好である点や、仕事とプライベートのバランスが取りやすい環境であることが大きな魅力でした。また、休日は減るものの、年収が大幅に増加する点も大きなポイントとなり、最終的にこの企業への入社を決めました。高年収を得るための転職ではありましたが、働く環境や人間関係も重要な要素と考え、それらがバランス良く整った職場であると感じたため。
入社してからのギャップはあった?
入社してから感じたギャップについても伺いました。入社当初は、仕事内容が前職と異なり、慣れるまでに時間がかかったそうです。特に、OTC販売の業務は初めての経験であり、患者さんやお客様と接する際に、調剤業務とは異なる対応が求められることに戸惑いを感じました。しかし、福利厚生や最初に配属された店舗での人間関係は非常に良好で、すぐに職場に馴染むことができました。そのため、総じて満足度の高い転職となったそうです。ただし、その後異動した店舗では人間関係に悩むことがあり、一時は退職も考えたそうですが、上司に相談した結果、別の店舗に異動させてもらえたことで、問題を解決できました。こうした対応の柔軟さも、現在の職場に対する信頼感を深める要因となりました。
転職後の仕事内容は?
転職後は、ドラッグストア(調剤併設店)で一般薬剤師として働いており、主な業務はOTC販売、調剤薬局業務、在宅業務などです。特にOTC販売では、お客様のニーズに応じた商品を提案することが求められ、薬剤師としての知識をフルに活用する場面が多くあります。また、調剤業務も行うため、患者さん一人ひとりに対してきめ細やかな対応を心掛けています。さらに、在宅業務では、患者さんの生活環境に合わせた薬剤の提供や指導を行っており、薬剤師としての役割を多方面で発揮しています。このように、前職よりも幅広い業務に携わることで、薬剤師としてのスキルをさらに向上させることができています。
転職して良かったこと
転職して良かったと感じる点についても伺いました。何よりも嬉しかったのは、年収が大幅に増えたことです。前職と比べて年収が約260万円もアップしたことで、生活の安定感が増し、将来に対する不安が減少しました。また、残業が繁忙期には多くなるものの、1分単位で残業代が支給されるため、労働に見合った報酬が得られることも大きなメリットです。さらに、育児休暇明けの時短勤務も比較的両立しやすく、子供が中学生になるまで時短勤務が可能な制度が整っている点も、現職の魅力の一つです。こうした柔軟な働き方ができる環境であることが、長期的に働き続ける上での安心材料となっています。
これから転職活動をする方に向けて
友人の勧めで1社しか面接を受けませんでしたが、もし転職を考えているなら、複数の企業を見て比較することをお勧めすると話していました。特に、転職前の年収を基準にして、給料が上がる企業を選ぶことが重要だと感じたそうです。また、転職前にスキルを身につけておくことも、転職後に有利に働く要素だと感じたといいます。特に、ドラッグストアでの勤務を希望する場合は、OTC販売や在宅業務に関する知識やスキルを事前に学んでおくことで、スムーズに業務に馴染むことができると感じました。
ぶっちゃけトーク(ここだけの話)
前職は僻地に応援に行ったら、女の子はめちゃくちゃ体調崩す子が多くて300人以上入った私の同期も今や数十人しか残っていません!笑