転職した薬剤師のプロフィール(大手薬局→個人薬局)
今回は、20代後半の薬剤師の方に、転職経験についてお話を伺いました。この方は新卒で大手の調剤薬局に入社し、勤務していましたが、その後、個人薬局に転職されました。転職前後の状況を比較すると、以下のようになります。
転職前後のステータス比較
項目 | 転職前 | 転職後 |
---|---|---|
施設形態or企業名 | 大手薬局 (151店舗以上) | 個人薬局 (1〜10店舗) |
年間休日 | 120日 | 120日 |
役職 | 一般薬剤師 | 一般薬剤師 |
年収 | 420万円 | 500万円 |
月の勤務時間・残業時間 | 170時間/月 残業10時間/月 | 162〜163時間 残業2,3時間/月 |
残業代 | 30分単位で支給 | 10分単位で支給 |
通勤時間 | 90分 | 30分 |
薬学部を目指した理由は?
薬学部を目指した理由についてお伺いしたところ、安定した職業に就きたいという思いが強く、特に薬剤師という職業に惹かれたきっかけは、通っていた調剤薬局の薬剤師の姿に憧れたことが大きかったといいます。彼らのプロフェッショナルな姿勢や、地域に根ざして患者さんと接する姿を見て、薬剤師としてのキャリアを志すようになりました。
前職の仕事内容は?
前職は、大手薬局で一般薬剤師として勤務していました。この薬局は151店舗以上を展開しており、業務の分担が明確に行われていました。具体的には、早番と遅番があり、早番の際は主に調剤業務を担当し、遅番の際は投薬業務を担当していました。また、業務が空いている時間には、在庫管理やマスタ管理などの担当業務を行っており、午後には時々個人在宅の業務にも従事していました。大手薬局ならではの多様な業務を経験してきました。
前職の入社理由は?
前職である大手薬局に入社を決めた理由については、研修制度が充実しており、大規模な病院の門前薬局に配属されれば複数の診療科を経験でき、多くのことを学べる環境であると感じたためです。特に、病院前の薬局として、多岐にわたる処方箋に対応することで、薬剤師としてのスキルを幅広く磨ける点に魅力を感じました。また、研修制度がしっかりしていることで、新卒として安心してスタートを切れると考えたことも、大きな要因でした。
転職しようと思った理由は?
転職を考えるようになったきっかけは、通勤時間が非常に長いことでした。90分かけて通勤することに疲れを感じ、自宅近くの店舗への異動を希望しましたが、残念ながらその希望は叶いませんでした。また、仕事量に対して年収が見合っていないと感じ、他の病院前の薬局と比較して、特に年収面での不満が募りました。こうした背景から、転職を決意するに至りました。
転職活動で心掛けていたことは
転職活動を進めるにあたり、いくつかのポイントに特に注意を払いました。まず第一に、通勤時間が今よりも長くならないこと、そして帰宅時間が遅くならないことを最重要視しました。また、年収がこれまでよりも上がり、相場並みの水準であることも重要な条件でした。自分のキャリアやスキルに自信を持ちつつも、ドラッグストアでの勤務は自分には向いていないと考え、調剤薬局に絞って転職先を探しました。このように、自分に合った職場を見つけるために、具体的な条件を設定して転職活動を進めていきました。
使った転職サイトは?
今回の転職活動では、転職サイトを利用せず、友人の紹介で転職先を見つけました。友人が勤めている薬局からの紹介ということで、信頼性も高く、また業務内容や職場環境についても直接情報を得ることができました。このような人脈を活用することで、安心して新しい職場に転職することができました。転職サイトを利用することなく、直接の紹介でスムーズに転職できたことは、非常に幸運だったと感じています。
面接を受けた数は?
転職活動の過程で受けた面接の数は、1社のみでした。紹介での転職だったため、面接の数が少なく、非常にスムーズに進みました。1社に絞っての転職活動だったため、集中して準備を行い、確実に次のステップに進むことができました。これも、友人の紹介という信頼できる情報源があったからこその結果です。
面接で聞かれた質問は?
面接では、主に転職理由について質問されました。なぜ転職を考えたのか、その背景や理由をしっかりと説明する必要がありました。その他には、志望動機やこれまでの経歴、自己PRについても話しましたが、履歴書に記載されていた内容が重複する部分もあったためか、それらに関する質問はあまりありませんでした。全体的には、面接というよりは面談のような雰囲気で、リラックスして話をすることができました。
現職への入社の決め手は?
現職の薬局に入社を決めた理由は、自宅から近く、通勤時間が短くなることが大きな要因でした。また、残業も少なく、基本的には帰宅時間が遅くならないため、プライベートな時間を確保しやすい点も魅力的でした。さらに、年収が相場程度であり、安定していることも決め手の一つでした。10店舗ほど展開しているため、完全な個人経営ではなく、ある程度の規模感がある点も安心材料となりました。
入社してからのギャップはあった?
入社してからのギャップについて伺ったところ、大手薬局とは異なり、自由度が高い反面、良い人が辞めてしまい、逆にあまり良くない人が残っているという現象が見られることがあるとのことでした。これは、個人薬局ならではの特徴かもしれませんが、職場の雰囲気や人間関係において、大手とは異なる難しさがあると感じることもあるようです。
転職後の仕事内容は?
転職後の仕事内容は、個人薬局での一般薬剤師としての業務です。具体的には、毎朝8時50分に出勤し、9時に薬局を開局します。そこから調剤や投薬を行い、夕方の空いている時間には掃除を行います。18時に退勤し、在宅業務はありません。このように、大手薬局とは異なり、業務の流れがシンプルで、残業も少なく、効率的に仕事を進めることができる環境です。
転職して良かったこと
転職して良かったと感じる点として、通勤時間が大幅に短くなったことが挙げられます。これにより、日々の疲れが減り、生活の質が向上しました。また、残業になる日が事前にある程度分かるため、プライベートの予定も立てやすくなりました。さらに、年収が相場並みの水準になり、経済的にも安定した生活を送ることができるようになった点も、大きなメリットです。
これから転職活動をする方に向けて
最後に、これから転職活動をする方に向けてのアドバイスを伺いました。今回の転職は、紹介で1社しか受けなかったため、非常にスムーズに進みましたが、もし転職サイトを活用して複数の会社を比較検討していたら、さらに良い条件の職場を見つけられたかもしれないと振り返っています。そのため、転職活動を進める際には、転職サイトも積極的に活用し、複数の選択肢を持ちながら慎重に検討することをお勧めします。自身のキャリアやライフスタイルに最適な職場を見つけるために、じっくりと考え、納得のいく転職を目指してください。
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